4月4日付の日経アジアが報じたところによると、日本政府は早ければ2028年にも原子力を使った水素製造の実地試験を開始する予定だという。この計画は、次世代小型モジュール炉である高温ガス炉(HTGR)の安全性試験が先週成功したことに続くものだ。高温ガス炉は、約900℃の高温で水を熱分解して発電し、同時に二酸化炭素排出ゼロで水素を発生させる。日本原子力研究開発機構(JAEA)が茨城県で実施した安全性試験は、高温ガス炉の実用化に向けた主なハードルをクリアした。具体的には、出力100%、温度約850℃でも制御棒を挿入することなく自然冷却して原子炉を停止させることができ、緊急時においても高い安全性を示すことができた。
原子力機構は、クリーンな水素製造のための新たな電力源として再生可能エネルギーを補完しようと、1990年代から高温ガス炉の研究を進めてきた。冷却材に水を用いる従来の原子炉とは異なり、高温ガス炉はヘリウムガスを用いるため、従来の原子力の3倍にあたる1000℃もの高温を発生させることができる。高品位の熱を発生させることができるため、水素の大規模製造をはじめ、さまざまな産業分野への幅広い応用が可能となる。原子力機構は、急増する日本の水素需要を満たすため、高温ガス炉を複数基配備する計画である。2023年に改定された日本の水素基本戦略では、2040年に現在の6倍となる1,200万トンの水素を製造することを目指している。
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